モニュメント（１）
大洗マリンタワー
大洗町の至る所から目にすることができ最も目立つモニュメントは「マリンタワー」でしょう。総ガラス張りという感じの外観は、一際目立ちます。タワー全体の高さは６０ｍで、タワー最上階の展望室は５５ｍの高さにあり、３６０度全方向に大パノラマを満喫することができます。天気が良ければ富士山の頂きが山並み越しに、また日光や那須の連山も眺めることができます。
２階の「ガルパン喫茶」は、大洗町を舞台としたアニメ「ガールズ＆パンツァー」に由来するネーミングの喫茶店です。「聖地巡礼」のガルパンファンにとっては、巡礼メニューがまた一つ増えたことになるようです。（「ガールズ＆パンツァー」については、まだ未作成ですが別稿でご紹介する予定ですので、そちらもご覧ください。）
内装にもふんだんにガルパンのキャラクター達が飾られています。提供されるメニューのうち、「大洗学舎のサバ煮定食」、「アンツィオ屋台の鉄板ナポリタン」および「サンダースバーガー」は、そのアニメに登場し戦車戦を戦う主人公たちが在籍する県立大洗女子学園やサンダース大付属高校、アンツィオ高校に因んだネーミングのファーストフードであり、また、カジキマグロ（ビルフィッシュ）の好漁場である大洗沖で獲れたカジキを使った「カジキドック」と「カジキカツカレー」があります。
２階といっても地上５０ｍの高さにありますから、ガルパンファンにとっては、抜群の展望を楽しみながらガルパン・フードを賞味するという一挙両得（ダブルチャンス）の場となります。
マリンタワーは、大洗港に隣接する「港中央公園」内に茨城県が設置し、昭和６３年（１９８８年）１０月に開業したもので、委託を受けて大洗町が管理、運営をしています。
| 開館時間 | ３月１日〜８月末日 | ９：００〜２１：００ |
|---|---|---|
| ９月１日〜２月末日 | ９：００〜１８：００ | |
| １２月２２〜２５日 | ９：００〜２１：００ | |
| １月元日 | ５：００〜２１：００ | |
| １月２〜３日 | ９：００〜２１：００ | |
| 休 館 日 | 年末１２／２８〜１２／３０ | |
| 入 館 料 | 大人３３０円・小人１６０円 | ※団体（２０名以上）の場合 大人３００円・小人１４０円 |
カ ジ キ 像
上記の「大洗マリンタワー」前の広場の海岸道路に近い所に、今まさに海から躍り出たかのような姿の巨大なカジキマグロの像が建っています。このモニュメントは、茨城ビルフィッシュトーナメント大会の主催者である「いばらきビルフィシュトーナメントネットワーク」から、この大会の発展と新たな観光資源として地域振興に寄与する目的で寄贈いただいたものです。
ご存じでしょうか？ ここ大洗沖は、カジキ釣りの好漁場となっています。日本近海で見られるのはメカジキやマカジキで、いずれも大型種で成魚では４ｍ以上、体重３００ｋｇを超えるようです。時速１００ｋｍも出せる水中の最速スプリンターですから、針にかかったときの「引きの強さ」と体全体で躍り上がる「ジャンプ」が釣り人を魅了し、スポーツ・フィッシングの対象魚となっています。
毎年、８月の最終週に、茨城ビルフィッシュトーナメントが開催され、全国から愛好家が来町されます。カジキの英語名はビルフィッシュ（Billfish）ですのでこの大会名になっています。この大会は平成１８年から開催され、平成２７年で第９回となりました。カジキだけを対象としたゲームフィッシング大会で、キャッチ（捕獲）したカジキの重量ポイントと、タグ＆リリース（カジキの背中に標識を打って放流）したポイントの合計点などで競うゲームということです。
この大会のために県営の大洗マリーナに大型プレジャーボートを係留している人もいますし、大会のために京阪神辺りから回航してくる人も多くいるようです。平成２７年の大会には、北は宮城県、南は広島県から７０隻が参集したとのことです。（第９回大会実績報告書）
余談ですが、カジキと言えば、ヘミングウェイの名著「老人と海」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。執念の年老いた漁師サンチャゴと巨大カジキの３日間に及ぶ奮闘が描かれています。
と高尚なことを書いたすぐ後で恐縮ですが、カジキのうち日本で食用にされる多くはマカジキとメカジキだそうです。普通「カジキマグロ」とか言いますが、鮪ではないそうです。マグロ同様に新鮮なものは刺身で食べることもあるようですが、スーパーマーケットなどでは切り身で売られていますので、家庭料理としてはソテーや照り焼き、フライで食べるのが一般的でしょう。