アクアワールド・大洗

観賞ガイド・その１０

  お食事タイム

飼育係の解説を聞きながら、サメ、マンボウ、エトピリカ、ゴマフアザラシ、カナダカワウソ、ペンギン、ミナミアメリカオットセイの食事風景を見ることができます。（なお、「アクワワールド大洗」のＨＰによれば、令和３年５月現在、コロナ感染防止のため「中止」となっています。）

まず午前の部ですが、サメ（３Ｆ  １０：２０から約１０分）⇒エトピリカ（５Ｆ  １０：４０から５分）⇒マンボウ（３Ｆ  １１：００から５分）・ペンギン（屋外  １１：００から１０分）⇒ミナミアメリカオットセイ（３Ｆ屋外  １１：１５から約１０分）となっていますので、この順で全部を見ることができます。

また午後の部はカナダカワウソ（５Ｆ  １２：４０から５分）⇒ペンギン（３Ｆ屋外  １３：３０から約１０分）⇒ゴマフアザラシ（６Ｆ  １３：４５から６分）⇒エトピリカ（５Ｆ  １４：４０から５分）⇒マンボウ（３Ｆ  １５：２０から５分）となります。

（なお、作成者はしばらく訪れていませんので、ミナミアメリカオットセイとカナダカワウソの食事風景を見ていません。コロナ禍が治まりましたら記事にする心算です。）

＜サメのお食事タイム＞

サメのお食事タイムは、毎日１０時２０分から「世界の海」ゾーンにあるサメの水槽で行われます。サメが餌（えさ）を取り合ったり暴れたりしてしまわないように、飼育員さんは工夫しながら餌を与えています。ですから、水族館で生活しているサメの食事の様子は、獰猛と思われているのとは逆で、余り迫力がありません。
  サメの食事量はあの大きな体にしては小食です。しかも、日によって食べたり、食べなかったりと気まぐれだそうです。特に繁殖期にはいってしまうと、どのサメも餌を食べないということもあるそうです。
  飼育員さんはエサを与えながら、サメについての豆知識、飼育の裏話などを解説してくれますので、お話に耳をかたむけながら、じっくり観察してみてください。シャークウォッチングは一日に一回だけです。

＜エトピリカのお食事タイム＞

＜ゴマフアザラシのお食事タイム＞

ラッコの隣の水槽にゴマフアザラシが３頭います。ゴマフアザラシのエサはサバやホッケで、飼育員さんの手からもらうと丸呑みしています。なかの１頭（ブブ）は、飼育員さんがエサの容器を手で叩きますと、ヒレでお腹を掻くような仕草を見せます。
  いそいで３階に戻り、マンボウのお食事タイムを待つことになります。

＜マンボウのお食事タイム＞

マンボウは消化不良を起こしやすく、それが原因で死亡することは珍しくない魚ですので、どの水族館でもエサの与え方には独自の工夫をしているようです。
  「アクアワールド大洗」では、エビ、カキ、アジ等をミンチにして消化しやすくし、水とビタミン剤を加えて栄養バランスをとり、さらにゼラチンで固めたものを餌として与えています。ゼラチンで固めるのは、本来食べているクラゲの食感に近づけるという目的だということです。１度には与えず、１回３００ｇばかりを２?３回与えるのだそうです。

＜ペンギンのお食事タイム＞

午前の部の最後のアシカのお食事タイムが１１：２５位に終わりますので、次のペンギンのお食事タイムまではしばらく時間があります。１２：００からの「オーシャン・ライブ」でイルカの曲芸を見るなり、まだ見ていない水槽を見て回るなどして待ちます。
  ペンギンのお食事タイムには、飼育員から手渡しで餌をもらう姿のほか、水中でお食事する姿を見ることができます。ペンギンの水槽でも、きれいな水とするするために、常に水槽の水を機械で入れ替えていますが、その循環水の配管からエサを投入します。するとエサが水中に飛び出すので、ペンギンは飛ぶように泳ぎながらエサに喰いつくというわけです。

「アクアワールド・大洗」には、たくさんのペンギンがいますが、それぞれ番号をつけて個体識別しています。翼につけたカラフルなバンドの組み合わせで、何番のペンギンか分かるようになっています。
  お食事タイムは、健康状態を知るための大切な時間なのです。一見適当に与えているように見える餌ですが、「○番、調子が悪いのかな？」「△番、そろそろ産卵が近いのかも？」など、飼育員は餌を食べていないペンギンを見分け、観察しているということです。

＜附：ペンギンのお散歩タイム＞

１１月から翌年のゴールデン・ウィークまでの間、１日１回、１１：００から５分間、ペンギンが飼育舎から出て、通路を散歩します。
  階段を昇り・降りしたり（下左の写真）、バーの下を潜ったり（下右の写真）しながら、ヨチヨチと通路を往復します。スイスイと先頭を歩くもの、マゴマゴしているもの、反対方向へ歩いてしまうものなど、「十人十色」（？）といった面白さがありました。